米MicrosoftのMSNが米国時間4月4日に,オンライン音楽配信サービス「MSN Music」のパブリック・ベータ版を発表した。米国向けである。ポップ,ロック,ヒップホップのほか100種類以上の楽曲を無料で配信する。

 MSN Musicのベータ版では専用のツールを提供する。ユーザーは楽曲を検索して聞くほか,楽曲やアーティストに関する情報を手に入れられる。MSN Musicの“類似”検索技術(sound-like search technologyと呼んでいる)により,好みの音楽と同系統の新曲を見つけることができる。「CD並みの音質で配信する。20種類のジャンル,100種類以上のサブジャンルにわたる楽曲を用意する」(MSN社)という。

 「将来的には,パーソナル化したコンテンツや登録サービスといった新たなオプションや機能を追加する。消費者の音楽ニーズに合ったオンライン・サイトを作り上げる」(MSN社副社長のYusuf Mehdi氏)。

 MSN MusicはMSN社のネットワークを通じてプロモーションを展開する。MSN社のネットワークには1カ月当たり2億3000万人にのぼるユニーク・ユーザーが訪れるという。

 なお,MSN Musicは,ストリ-ミングのパフォーマンス計測には米Keynote Systemsの「SLA Perspective Streaming Edition」を採用する。MSN社とKeynote社が同日発表した。

 ちなみにオンラインの音楽配信に関しては,米RealNetworks,米AOL Time Warner,独Bertelsmann,英EMI Groupが4月2日に,オンライン音楽サービスの新会社設立を発表している。

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[Microsoftの発表資料1]
[Microsoftの発表資料2]