「有料の音楽配信サービスが拡大する。ネット・ユーザーの間では,無料の音楽ダウンロードは今後規制されるだろうと考えている人が全体の78%にのぼる」。デジタル・コンテンツ配信サービスの英Magexが米国時間10月2日に調査結果を発表した。

 音楽のダウンロード・サービスの利用料金について,ネット・ユーザが見込んでいる金額を平均すると,サンプルは83セント,シングル・タイトルは3ドル5セント,サービスに加入した場合の月額料金は12ドル89セントだった。無料配信サービスが禁止される時期については,今後1年半以内との回答が目立った。

 また,ディジタル・コンテンツの有料ダウンロード・サービスをまだ利用したことのない人のあいだでは,全体の2/3以上が「今後12カ月以内に利用してみたい」と回答した。これまで利用したことがない理由について,「クレジット・カード情報を提供することで詐欺にあうのではないか心配」とする人が52%あった。

 個人の決済情報の提出/保管先として「大手銀行を信頼できる」との回答が英国で高く45%だった。ニューヨークでは31%,ロサンゼルスでは28%。また,「信用できる企業が少なくとも1つある」との回答は76%にのぼった。回答者が信用できる企業の内訳は以下の通り。

・クレジット・カード会社:60%
・大手銀行:35%
・インターネット・セキュリティ・サービス事業者:25%
・ISP:24%
・オンライン販売事業者:10%
・上記以外:24%

 なお大手投資銀行の米CS First Bostonの報告によれば,2003年までに音楽やビデオなどのオンライン配信市場は270億ドル規模に,デジタル・コンテンツ市場は2750億ドル規模に成長するという。

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[発表資料]