米Lucent Technologiesが米国時間3月14日に,ジョージア州アトランタの光ファイバ事業部門(Optical Fiber Solutions)の売却,あるいはジョイント・ベンチャー化のいずれかの可能性について検討中であると発表した。

 「どのアプローチがお客様や株主,従業員に最も恩恵をもたらすか,今後数カ月かけて検討していくつもりだ」(企業戦略および事業開発・取締役副社長のBill O'Shea氏)。

 同氏はこの計画を推し進めることで,Lucent社のリソースと投資を市場の重要部分に効率よく注ぎ込むことができるなどと説明している。「同時にOptical Fiber Solutionsの顧客拡大や資本投資を容易にし,ファイバ技術やファイバ・ケーブルの世界的な需要増に応える」(O'Shea氏)。

 Optical Fiber Solutionsは光ファイバ製品および関連技術を手がける事業部門である。従業員数は6300名。本部と製造工場をジョージア州Norcross(アトランタ郊外)に置くほか,傘下企業やジョイント・ベンチャーの施設を,ジョージア州Carrollton,マサチューセッツ州,ノースカロライナ州, ニュージャージー州,コネチカット州,デンマーク,中国,日本,ロシア,ドイツ,ブラジルに抱える。

 Optical Fiber Solutionsは現在,10億ドル規模の拡張計画を実施中である。この計画のもと,Norcross工場の拡張を行っているほか,最近では中南米やカリブ海沿岸地域への製品供給に向けてブラジルに工場を開設している。

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