米Lucent Technologiesは米国時間8月31日に,同社が分離独立させる新会社,Avayaの株式配当などについて明らかにした。Lucent社は2000年9月30日にAvaya社の株式をLucent社の株主に対して発行する。対象となるのは,9月20日付のLucent社の株主。Lucent株12株に対してAvaya株1株と交換する。Lucent社は,9月30日をもってAvayaの同社からの分離を完了させることになる。

 Lucent社は今年3月に3部門を分離し新会社を設立するとしていた。6月27日にはこのうち企業向けネットワーク事業部門「Enterprise Networks Group」の名称をAvayaに変更し,同事業を分離独立させる具体的な計画を明らかにしていた。Lucent社本体をスリム化し,成長の速い通信ネットワーキング事業と基盤技術の開発にリソースを集中させることを目的とする。

 なお同日,電子機器の設計製造請け負いサービス(EMS:electronics manufacturing service)企業である米Sanminaが,Lucent社とAvaya社の事業の一部を買収することを明らかにした。両社は,Lucent社がサンノゼのシステム・インテグレーション事業をSanmina社に売却し,Sanmina社は今後EMSを複数年にわたりLucent社に提供するという契約内容で合意に達した。

 具体的には,通信サービス・プロバイダ向けのメッセージング・システムおよびAvayaの手がける企業向けメッセージング・システムの製造事業をSanmina社に売却する。売却日は9月30日。この日をもって141名の従業員をSanmina社に移管する。売却に関する金額や今後の両者間の取引詳細については明らかにしていない。

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[www.lucent.comに掲載の発表資料1]
[www.lucent.comに掲載の発表資料2]