米Lucent Technologiesが,米証券取引委員会(SEC:Securities and Exchange Commission)から調査を受けていることを認める声明を発表した。これは2月9日付け米Wall Street Journal紙の「SECがLucent社の会計調査を行っていると」の報道に対して,Lucent社が応えたもの。

 Lucent社によると,同社は売上高に関して“認識上の問題点”を昨年11月に確認し,これを自主的にSECに届け出た。また一般にもこの情報を公開し注意を呼びかけた。12月には外部による監査の結果とその措置方法を明らかにした。決算の修正報告を行うとともに,担当者の解雇などを実施した。これらの事実についてはSECと情報を共有しており,その後も十分な情報提供を行っている,などとコメントした。

 「当初届け出たときから,SECがこのことについて徹底的かつ完全な調査を行うということを予想していた。これは新しいニュースでも何でもない」(Lucent社)。

 同社は米国時間2000年12月21日に,先に発表していた2000会計年度第4四半期(2000年7~9月期)の修正報告を行っている(Lucent社発表資料)。売上高は当初発表の94億ドルから87億ドルへ,1株当たり利益は18セントから10セントに下方修正していた。このとき同社は,1年間で10億ドルを超えるコスト削減計画も明らかにした。

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◎米メディアの報道
■CNET.NEWS.COM
 SEC takes a hard look at Lucent
■InfoWorld
 Lucent targeted by SEC in accounting probe