米Hewlett-Packard(HP)が米国時間1月11日に,2000年11月~2001年1月期の業績が事前の予測を下回る見通しであると発表した。売上高は1ケタ台前半~半ばまでの伸び率にとどまる見込み。1株当たり利益は35~40セントになると見込む。

 「消費者向け分野が停滞することは予測していたが,企業向け市場は引き続き伸びるとの見通しを立てていた。ここ数週間で市場状況は明らかに大きく変化している。米国における消費者向け市場は我々の予測さえも下回り,企業は高まる経済不安を受けてIT支出に関して慎重になってしまった」(HP社会長,社長兼CEOのCarly Fiorina氏)。

 さらにFiorina氏は,「2001年4月末まで業績回復は期待できない。粗利益率は当初見込んでいた27.5%~28.5%の下限にとどまるだろう」との見通しを明らかにした。

 なおHP社は米国時間11月30日に,2001会計年度(2000年11月~2001年10月)の業績概要を確認する声明を発表している。それによると,同社は売上高の前年比伸び率を15~17%,粗利率は27.5~28.5%の範囲,営業支出は前年に比べ10~12%増と見込んでおり,これらは当初の見通しと変わりがないというものだった。

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