米Novellは,Linux上で3次元(3D)レンダリング・ハードウエアを利用可能とするグラフィックス・サブシステム「X over OpenGL(Xgl)」を公開した。Novell社が米国時間2月7日に明らかにしたもの。ソースコードは,オープンソース・プロジェクトfreedesktop.orgのWebサイトから無償でダウンロードできる。

 Xglを使用すると,グラフィックスAPIであるOpenGL経由でグラフィックス・アクセラレータなどの機能を利用し,Linuxデスクトップのユーザー・インタフェースに3D/透過/アニメーション表示といった「豊かな視覚効果」(同社)を付加できる。Xglと連携するウィンドウ・マネージャ「Compiz」を使えば,さまざまな視覚効果を実現するプラグインの開発が容易に行えるという。「XglとCompizにより,Linuxのデスクトップ・グラフィックス機能をあらゆるOSのなかで最も進んだものに変える」(Novell社Linuxデスクトップ技術担当副社長のNat Friedman氏)

 同社によると,米Hewlett-Packard(HP),カナダATI Technologies,米MozillaがXglへの対応を表明したという。

 なお米メディア(internetnews.com)は,米Intel,米NVIDIAといったグラフィックスLSIメーカーもXglに関心を示していると報じている。

◎関連記事
米Novell,SUSE Linux向け開発フレームワークやツールを無償提供へ
米Novell,Linuxデスクトップを促進する「Better Desktop」プロジェクトを発表
IT Pro 2005年 オープンソース分野の重大ニュース---あらゆる領域に進出,技術革新の最前線に
「デスクトップ向けLinuxの普及には優れた電子メール・ソフトが不可欠」,OSDLの調査
「終わった」どころか,これからLinuxの時代がやってくる
Linux標準化団体,Linuxデスクトップ普及に向けライブラリ標準化などに取り組むグループを結成
OSDLが企業向けデスクトップLinuxの要件を文書化してリリース
Linux普及団体OSDL,企業のデスクトップLinux普及促進に向けた作業グループを結成

[発表資料へ]