米Sun Microsystemsは,Javaアプリケーション開発環境の新版「Sun Java Studio Enterprise 8」の提供を開始した。Sun社が米国と東京で現地時間11月9日に明らかにしたもの。サーバー向けJavaシステム「Java Enterprise System(Java ES)」と同システムを市場別に構成したスイート製品「Sun Java System Suites」に同梱するほか,1ユーザー単位の価格体系で販売する。またアプリケーション開発ツール「Java Studio Creator」とともに,開発者ネットワークSun Developer Networkのメンバーには無償提供する。

 Java Studio Enterprise 8は,最新OSである「Solaris 10 Operating System(OS)」や,Java ESの最新版「Java ES Release 3」の開発ツールと組み合わせての使用が可能。アプリケーションの開発からテスト,導入まで一連の作業を総合的に処理できるという。

 オープンソース統合開発環境「NetBeans 4.1 IDE」の機能を利用すると,Java 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)1.4用アプリケーションの開発が可能。モバイル向けJava技術Java Platform, Micro Edition(Java ME)に対応したアプリケーションの開発も,標準構成で進められる。

 そのほかに新版は,モデリング言語UML(Unified Modeling Language)対応機能の強化,大規模な分散開発環境における共同作業を支援する機能の搭載,プロファイリング/負荷テスト・ツールの同梱なども行った。

 米メディアの報道(internetnews.com)によると,Sun Java Studio Enterprise 8の対応OSはWindows XP/2000,SPARCプロセサ上のSolaris 9/10,x86およびAMD64アーキテクチャ対応プロセサ上のSolaris 10という。

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