米連邦通信委員会(FCC)は米国時間11月3日に,テレビ受像器のデジタル放送移行推進に関する規定変更を発表した。すべてのテレビ受信装置におけるデジタル放送対応の期限を2007年3月1日に繰り上げる。

 デジタル放送対応(DTV)チューナ内蔵の義務はすでに適用が進んでおり,まず大型テレビから始まり,より小型のテレビ,VCRやDVDRなどのテレビ受信装置へと実施する予定。「段階的な適用は,メーカーが大量生産によるメリットを享受できるようにするためだ。小型テレビに内蔵するころには,チューナのコストが低下しているだろう」(FCC)

 小型(13~24インチ)テレビのDTVチューナ内蔵を義務づける期限は2007年7月1日だったが,今回の改訂で4カ月繰り上がることになる。また,これまで対象外だった13インチ未満のテレビにもDTVチューナ内蔵の義務を拡大した。

 今回の改訂を踏まえたDTVチューナ内蔵の期限はおおよそ以下の通り。

・2004年7月1日:大型(36インチ以上)テレビの50%
・2005年7月1日:すべての大型テレビ,および中型(25~36インチ)テレビの50%
・2006年3月1日:すべての中型テレビ
・2007年3月1日:24インチ以下を含むすべてのテレビ,およびVCRなどのテレビ受信装置

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