家電製品の業界団体Consumer Electronics Association(CEA)が,米国における家電製品の販売について調査した結果を米国時間1月5日に発表した。それによると,2004年の家電の売上高は前年比11%増の1135億ドルで,「1000億ドルを初めて突破した」(CEA)。2005年も前年比11%成長し,過去最高の1257億ドルに達する見込みという。

 CEA会長兼CEOのGary Shapiro氏は「これらの数値は,家電が熱い業界であることを示している」と述べる。「家電の売上高は毎年記録を更新している。これは家電が絶え間なく変化する業界であり,消費者の生活を高める革新的な製品を実現するからだ」(同氏)

 ビデオ部門では,デジタルTVが引き続き中心的な役割を果たした。2004年の売上高は前年比78%増の107億ドル,出荷台数は同63%増の730万台となった。デジタルTVの中でもLCD TVとプラズマTVがけん引役となった。LCD TV(アナログおよびデジタル)の売上高は20億ドルで,2005年には30億ドルを超える模様。プラズマTVも同様に成長し,出荷台数は,2004年の85万3000台が,2005年には140万台に達するとみる。

 オーディオ部門は,携帯型MP3プレーヤとアフターマーケットのオートサウンドの成長が売上高の増加につながった。携帯型MP3プレーヤは事前予測を大幅にくつがえし,出荷台数は前年比の2倍以上にあたる690万台,売上高は約3倍の12億ドルとなった。「2005年も引き続き成長し,出荷台数は1000万台,売上高は17億ドルとなる見込み」(CEA)

 また,デジタル・カメラやMP3プレーヤの普及にともない,フラッシュ・メディアが大きく成長した。フラッシュ・メディア・カードの2004年の出荷高は30億ドル以上で,前年を200%上回った。

 パソコンは,ノート・パソコンやタブレットPCなどのポータブル型に関心を寄せる消費者が増え,2004年も引き続き堅調に成長し,売上高は前年比10%増の172億ドルとなった。2005年には180億ドルを上回る見込みで,これに伴いプリンタなどの周辺機器も伸びる。

 携帯電話は,カメラ付き機種の普及により,2004年の出荷台数は7960万台となり,売上高は前年比15%増加した。2005年には,出荷台数は8920万台に達する見込み。CEAは「無線業界は,2005年に113億ドル規模となるだろう」と予測している。

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