米Microsoftが,2006会計年度第1四半期(2005年7~9月期)の決算を米国時間10月27日に発表した。売上高は97億4000万ドルで,前年同期の91億9000万ドルに比べ6%増えた。純利益は31億4000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は29セント)で,前年同期の25億3000万ドル(同23セント)から24%増益となった。営業利益は40億5000万ドルで,前年同期の34億9000万ドルに比べ16%増となった。

 純利益および営業利益には,当期が米RealNetworksとの,前年同期が米Novellとの訴訟に関連する費用を含んでいる。純利益に与える影響は当期が1株当たり2セント,前年同期が1株当たり3セントだった。営業利益の算出時に計上した訴訟関連費用は当期が3億6100万ドル,前年同期が5億3600万ドル。

 当期の増収/増益要因として,Microsoft社は中核のプラットフォーム・ソフトウエア製品に対する好調な需要と,パソコンおよびサーバー出荷量の増加を挙げる。サーバー/ツール部門の売上高は,「SQL Server」「Exchange Server」「Windows Server」がけん引し,前年同期比2ケタの増収となった。特にSQL Serverは同15%増と伸びが大きい。

 モバイル/組み込み機器部門の売上高は,「Windows Mobile」の導入が進んだ影響で50%以上拡大した。

 同社は今後の業績見通しについても明らかにした。主な内容は以下の通り。

【2006会計年度第2四半期(2005年10~12月期)】
・売上高:119億~120億ドル
・希薄化後の1株当たり利益:32~33セント
・営業利益:46億~47億ドル

【2006会計年度通期(2005年7~2006年6月期)】
・売上高:437億~445億ドル
・希薄化後の1株当たり利益:1.26~1.30ドル
・営業利益:179億~184億ドル

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,当期の業績結果はマーケットの予想を下回った。また2005年10~12月期の業績についてもMicrosoft社の予測値はアナリストの期待よりも低く,たとえばFirst Callがまとめたアナリスト予測では、売上高122億9000万ドル,1株当たり利益が35セントだったという。

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