米Sun Microsystemsは米国時間7月26日に,2005会計年度第4四半期(2005年4~6月)と2005会計年度通期(2004年7月~2005年6月)の決算の速報値を発表した。第4四半期の売上高は29億7500万ドルで,前年同期の31億1000万ドルと比べ4.3%減少。会計原則(GAAP)ベースの純利益は1億2100万ドル(1株当たり利益は4セント)で,前年同期の7億8300万ドル(同23セント)から大幅に減少した。なお,前年同期の数字には,米Microsoftとの和解に伴う収入16億ドルが含まれる。

 当期の粗利益率は41.4%で前年同期から2.0ポイント拡大した。営業キャッシュ・フローは1億9500万ドル。

 8400万ドルのリストラ関連費用などを除いた非GAAPベースの純利益は2億ドル(1株当たり利益は6セント)。同条件の前年同期の純損失は1億7300万ドル(1株当たり損失は5セント)だった。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,当期は全体的な売上高が減少したものの,サーバー出荷台数は前年同期比9%増加したという。x86ベースのサーバーに限ってみれば,同105%も急増した。

 通期の売上高は110億7100万ドルで,前年度の111億8500万ドルから1.0%減少。GAAPベースの純損失は1100万ドル(1株当たり損失はゼロ)で,前年度の3億8800万ドル(同12セント)から赤字を縮小した。

 粗利益率は,前年度から1.1ポイント拡大し,41.5%となった。営業キャッシュ・フローは3億6900万ドル。

 2億6000万ドルのリストラ関連費用などを除いた非GAAPベースの純利益は1億8400万ドル(1株当たり利益は5セント)。同条件の前年度の純損失は7億9100万ドル(1株当たり損失は24セント)だった。

 Sun社会長兼CEOのScott McNealy氏は,「通期は見事な運営改善を果たし,非GAAPベースで黒字回復を遂げ,3億6900万ドルの営業キャッシュ・フローを創出できた。製品ポートフォリオを拡充し,当社のシステム戦略強化に向けた数社の買収を発表した。また,『Java』『Solaris』『SPARC』などの主要コミュニティも拡大している」と説明する。「2005会計年度は大きく向上した1年だった。2006会計年度はさらなる成果を期待する」(同氏)

 また同社は,今年1月31日のリリース以来,「Solaris 10 Operating System」の登録ライセンス数が200万件を突破したと,同日発表した。「1日当たり1万1000件以上の登録があった」(同社Operating Platforms Group担当バイス・プレジデントのTom Goguen氏)

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]