米Intelは米国時間10月18日,2005年第3四半期の決算を発表した。売上高は99億6000万ドルで,前年同期比18%増,前期比8%増となった。純利益は20億ドルで,前年同期と比べ5%増加,前期と比べ2%縮小した。1株当たり利益(EPS)は32セント。前年同期の30セントから7%増加,前期の33セントから3%減少した。
Intel社は10月始めに,米MicroUnity Systems Engineeringと特許侵害に関する和解契約を結び,MicroUnity社に3億ドル支払うことに合意した。「その結果,1株当たり利益が約2セント低くなった」(同社)。米メディア(米CNET News.com)によると,当期EPSのアナリスト予想は33セントだった。
MicroUnity社との和解費用を含めた粗利率は59.7%。和解費用の影響を除いた場合,9月の予測をわずかに上回る61.1%となる。またIntel社は当期に,25億ドルで自社の普通株9360万株を買い戻した。
事業別にみると,マイクロプロセサ,チップセット,フラッシュメモリ,無線通信機器,携帯電話/PDA向けアプリケーション・プロセサの出荷台数が過去最高を記録した。一方,マザーボードの出荷台数は前期から減少した。
Intel社社長兼CEOのPaul Otellini氏は,「第3四半期は売上高と主要製品の出荷台数が,これまでで最高の結果となった」と述べる。「また,デュアル・コアのサーバー・プラットフォームを前倒しで出荷できたほか,65nmプロセスで生産したマイクロプロセサの出荷を開始した。これらの各種製品をバランスよく提供することで,継続的な成長を目指す」(同氏)
また,同社は第4四半期の見通しについても明らかにした。主な内容は以下の通り。
・売上高は102億ドル~108億ドルの範囲
・粗利率は約63%(プラス/マイナス2ポイント)
・費用(研究開発費とマーケティングおよび一般管理費)は約30億ドル
・研究開発費は約52億ドル
・設備投資費は約59億ドル(プラス/マイナス2億ドル)
・株式投資や利息などによる利益は約1億3000万ドル
なお米メディア(internetnews.com)によるとIntel社の第4四半期売上高見通しはアナリスト予想を下回っており,これを受けて株価は3%ほど下落した。
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