米Intelは,ニューメキシコ州リオランチョにある半導体工場「Fab 11X」を増強し,300mmウエーハの生産能力を拡大する。Intel社が米国時間10月24日に明らかにしたもの。建設作業と装置導入を2006年いっぱいかけて進め,2007年の早い時期に新設備の操業を開始する予定。投資金額は6億5000万ドル。

 この設備強化は,90nmや65nm,それ以降の微細プロセスに対応した300mmウエーハ生産能力を増強する計画の一環。現在同社はFab 11Xのほか,オレゴン州の「D1D」「D1C」とアイルランドの「Fab 24」で300mmウエーハによる生産を行っている。

 300mmウエーハの面積は200mmウエーハの2倍以上あり,1枚のウエーハで生産可能なダイの数が240%増える。その結果,ダイ1個当たりの製造コストを下げると同時に,製造に必要なリソースも減らせるという。

 「300mmウエーハ生産能力を増やすことで,当社が全世界で構築している生産ネットワークのコスト効率を全体的に改善できる。既存工場への投資は,ニューメキシコの熟練した従業員を活用する意味もある」(Intel社社長兼CEOのPaul Otellini氏)

 工場の増強により,新たに300人以上の雇用が発生すると見込む。

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