半導体製造装置/材料の業界団体Semiconductor Equipment and Materials International(SEMI)が,中国の半導体製造業界に関する調査結果を米国時間6月9日に発表した。SEMIは,「2005~2008年に20カ所の製造工場(Fab)が新設され,その多くは中古装置の流用や修復で設備を整える」とみる。

 SEMIによると,「中国の半導体製造業の規模は世界的にみて大きくないが,Fabとパッケージング工場の増加ペースはほかの地域よりも高い」という。2004年における中国本土での半導体製造装置の売上高は,新規装置が27億3000万ドル規模に達し,中古/修復品が1億8000万ドルだった。Fab用装置の売上高は3億9100万ドル,パッケージング用装置の売上高は7億8100万ドル。

 中国ではウエーハ消費量が急激に増えている。2004年には中国初の300mmウエーハ工場の試験運用が始まった。ウエーハのサイズ別消費量は以下の通り。

■中国におけるウエーハ消費量(単位:枚)
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サイズ           2003年       2004年        成長率
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100mm以下     2,250,000     2,750,000        22%
125mm           880,000     1,150,000        31%
150mm         1,610,000     2,780,000        73%
200mm           860,000     1,700,000        98%
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出典:SEMI

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・2004年末における200mmおよび300mmウエーハ製造工場の生産能力は年間1億600万平方インチ相当

・150mm以下の製造工場の多くは中古/修復装置を導入

・中国の装置メーカーと関連機関は,90nmプロセス/300mmウエーハ用ステッパやエッチャなど,高度な装置の研究開発に投資するよう中央政府に働きかけている

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