米AMDは,ドイツのドレスデンに新設した半導体製造工場「Fab 36」の操業を開始した。AMD社がドイツで現地時間10月14日に明らかにしたもの。300mmウエーハに対応している。Fab 36による生産能力増強で,同社は3年後の2008年に,現在の2倍近くに相当する年間約1億個の半導体製品を出荷できる体制を目指す。

 Fab 36は予定通り建設が進み,既に生産を行っている。90nmプロセス版の製品は2006年に出荷を開始し,65nmプロセスによる生産は2006年末までに始める予定。2007年なかごろには,同工場における生産の相当量を65nmプロセスに移行させる。

 同工場を建設するにあたり,同社はドイツ政府とザクセン州政府から助成金を受けた(関連記事)。隣接する同社の半導体製造工場「Fab 30」などと合わせると,約7000人の雇用が発生した。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Fab 36には1万3400平方mのクリーン・ルームがあり,約1000人が勤務している。将来は45nmおよび32nmプロセスでの生産に移行する予定という。

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