米AMDがドイツのドレスデンに新設する半導体製造工場「AMD Fab 36」に対してドイツ政府とザクセン州政府が資金援助することを,欧州連合(EU)が承認した。AMD社が米国時間2月5日に発表したもの。助成金は最大約5億4500万ユーロ(約6億8800万ドル)で,「承認を受けた助成金プログラムでは最高の金額」(AMD社)だという。

 AMD社CFOのBob Rivet氏は,「EUの決定にたいへん感謝している。承認を得たことで,当社の新しいプロジェクトにおける重要な財政課題を乗り越えた。今から,新しい工場の建設,装備,稼働への工程に取りかかる」と述べた。

 AMD Fab 36は,すでにAMD社がドレスデンに所有している工場「AMD Fab 30」に隣接し,2006年に量産体制に入る予定。

 ちなみに米メディアのCNET News.comによると,AMD Fab 36では300mmウエーハを使用する。65ナノメータの製造技術への移行を視野に入れる。またAMD社はAMD Fab 36の建設と改修に,今後4年間で24億ドルを費やす計画である。

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