今週26日と27日の2日間にわたり、クラウドコンピューティングの専門セミナー「Cloud Days Tokyo 2011 Summer Conference」が東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催された。両日の基調講演では、早い時期からクラウドを手がけているオリンパスと鹿島建設がそれぞれの取り組みを披露。クラウドが本格的な実用期を迎えつつあることを印象付けた。
オリンパスは2006年から社内クラウドの構築を進めてきた。同社コーポレートセンターの北村正仁IT本部長(写真)は、「ITコストの削減だけでなく、セキュリティを始めとしたガバナンスの強化など、確実に成果が出ている」とクラウドの有用性を語った。
鹿島建設は、2006年から2009年にかけて、産学連携プロジェクトによるクラウド検証実験に取り組んだ。基調講演では、そこで得た知見や、2010年10月に建設の解析計算処理をクラウド化したことの効用と課題について語った。「クラウドの本質は、所有から利用への転換。固定費の多くを変動費に切り替えることで、常に最新の技術を利用でき、かつコストが減る」という。
「社内クラウドはインフラ最適化の集大成」、オリンパスの北村本部長
「解析計算のクラウド化でコストが4割減」、鹿島建設の松田部長
「クラウド活用をエンド・ツー・エンドで提案する」、シスコ石本専務
「クラウドを導入するなら今」、NTTコミュニケーションズの中山氏
「クラウド基盤は4つのキーワードで考えるべき」、CA Technologiesの伊藤ディレクター
「クラウドを味方につけ、成長戦略を描こう」、日立製作所の高橋本部長
「最適なハイブリッド環境をどう実現するかが重要なテーマ」、日本HP有安氏