インフラ構築/運用

ノーク岩上の調査データに見る賢いIT選び

第28回:運用管理系は機能・価格より「IT管理の現状把握」が成否を左右する

2014/03/14

岩上 由高=ノークリサーチ シニアアナリスト

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 前々回および前回は、それぞれ基幹系システム、情報系/顧客管理系システムについて、ユーザー企業が今後留意すべき事項を考察してきた。

 今回は運用管理系システムを取り上げる。運用管理系システムへの投資は「ITのためのIT投資」ともいえる。そのため他の業務システム以上に「無駄のない投資」や「管理/運用の負荷軽減」が求められてくる。それを念頭に置きながら、前回までと同様に調査データを踏まえて詳しく見ていくことにしよう。

運用/資産管理が必要とするインフラや人的作業のケアが重要

 まず「運用管理・資産管理」から見ていこう。「運用管理・資産管理」とはサーバー、PC、ネットワークといった様々なIT資産を安全かつ効率的に利用するためのアプリケーションを指す。図1はパッケージ/サービス/独自開発システムといった形態を問わず、「運用管理・資産管理」を既に導入している年商500億円未満の中堅・中小企業に対して、「運用管理・資産管理における今後の指針または重視事項」を尋ねた結果である。

図1●運用管理・資産管理の活用における今後の指針または重視事項(複数回答)
[画像のクリックで拡大表示]

 最も多く挙げられている項目は「セキュリティソリューションとの統合」および「バックアップソリューションとの統合」である。実際に、運用管理・資産管理はセキュリティやバックアップの分野と重なる部分が多々ある。

 例えば、「不正なアプリケーションのインストールや起動を禁止する」という機能を備えた運用管理・資産管理パッケージは少なくない。これはマルウエア対策を担うセキュリティパッケージに近い役割ともいえる。また、「ジョブ管理」も運用管理・資産管理の範疇(ちゅう)だが、ジョブを実行する際には処理対象となるデータのバックアップも忘れてはならない要素となってくるだろう。

 このように互いに類似/関係する役割を担っているため、「運用管理・資産管理、セキュリティ、バックアップ」の3つを統合して扱いたいと考えるユーザー企業が多いと考えられる。しかし、3つを完全に統合したソリューションとなると、現時点では決定的なものがまだ存在していないのが実情だ。クラウド化などを契機にして、将来的には統合が進んでいくものと予想されるが、それにはまだしばらく時間がかかる。当面は3つの分野にまたがる複数の製品/サービスをまとめて提案できる販社/SIerを選ぶことが最善策となってくる。

運用管理・資産管理の守備範囲は非常に広い

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