韓国のSamsung Electronicsは,NAND型フラッシュ・メモリーを使った半導体ディスク(SSD:Solid State Disk)を開発した。Samsung社が現地時間5月22日に明らかにしたもの。「低消費電力で軽いため,ノート・パソコンやタブレットPCに向いている」(同社)

 同SSDの消費電力は現行ハード・ディスク装置(HDD)の5%未満で,ノート・パソコンのバッテリ駆動時間を10%以上延長できるという。重さは同等のHDDに比べ半分以下。既存HDDとの置き換えを可能とするため,外形などは踏襲している。

 可動部品を持たないことから「騒音と発熱は最小限」(同社)で済む。さらに極端な温度/湿度環境でも利用可能で信頼性が高く,同社は「産業分野や軍事用途に最適」とする。読み取り速度は毎秒57Mバイト,書き込み速度は毎秒32Mバイト。「同等サイズのHDDに比べ150%以上も高速」(同社)

 同社は,記憶容量8Gバイトと16Gバイトの2.5インチ型SSDを開発したほか,4Gバイトと8Gバイトの1.8インチ型SSDを提供する予定。1.8インチ型SSDは,小型ノート・パソコンおよびタブレットPC用として2005年8月より利用可能とする。

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