米IDCは,MP3対応オーディオ再生装置の世界市場についての調査結果を米国時間9月21日に発表した。市場は,今後5年間に平均成長率(CAGR)20%で拡大し,2008年には売上高が580億ドルに達するとみる。

 同社によれば,MP3プレーヤの普及は,プライス・ポイントの低下,有料オンライン音楽サービスの普及,DVDプレーヤ,ゲーム機器を含むデジタル機器の普及などけん引されている。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・世界のフラッシュ・メモリー対応ポータブル・プレーヤは,2003年に急成長した。出荷台数は,2003年の1250万台から2008年には5000万台を超えると予測される。フラッシュ・メモリーの価格下落,複数のストレージ機能を持つプレーヤの普及が成長を後押ししている

・米Appleは,2001年下旬から「iPod」,2004年初旬に「iPod mini」を発売開始してポータブルのジュークボックス・プレーヤ市場をリードしている。予測される期間において,1.0インチ以下のハード・ドライブを搭載する機器が他のベンダーから提供されるため,新しい競争が発生する

・ポータブルと家庭向けCDプレーヤ市場の沈滞,ポータブルのフラッシュとジュークボックス機器の価格低下などが要因となり,ポータブルと家庭向けMP3 CD/MiniDiscプレーヤ部門の成長は控えめとなっている

・オンライン音楽配信サービスは,今後もMP3プレーヤを利用する消費者の主要なデータ源となる

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