米TrendFOCUSは米国時間2月9日,ハード・ディスク装置(HDD)市場に関する調査結果を発表した。それによると,2005年のHDD出荷台数は3億7800万台となる見込みで,前年の3億500万台を24%上回る見込み。「1.8インチ以下のHDDが爆発的な成長をみせるため,今後数年間は順調に伸びる」(同社)
TrendFOCUS社副社長のJohn Donovan氏は「民生電子機器のHDD導入が急速に進んでおり,パソコンおよびサーバーでの需要を補完している」と語る。「デジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)や米Microsoftの『Xbos』をはじめ,米Apple Computerの『iPod』などの製品もHDD市場の活性化につながっている。民生電子機器向けHDDは,2005年に出荷台数全体の約20%を占める見込みで,2008年にはこの割合が40%を超える」(同氏)
パソコンおよびサーバー向けHDDは,2004年に引き続き,今後も需要の中心となる。ただし,切手サイズのHDDを取り入れたMP3プレーヤ,パーソナル・ビデオ・プレーヤ(PVP),携帯電話などのHDD需要は急上昇しており,2005年は2ケタの伸び率となる。さらに2006~2008年は,年平均50%以上の拡大する見通しだ。
2004年のメーカー別出荷台数では,米Seagate Technologyが前年に続き首位を獲得したが,シェアはわずかに減少した。第2位は米Western Digital,第3位は米Maxtorだった。
■2004年におけるHDD市場のメーカー別シェア(出荷台数ベース) ============================================== 2004年 2003年 ---------------------------------------------- Seagate Technology 26.9% 28.9% Western Digital 17.9% 17.2% Maxtor 17.6% 21.2% Hitachi GST 15.3% 16.5% Samsung 7.6% 5.7% 東芝 7.2% 5.8% 富士通 5.8% 4.4% その他 1.8% 0.5% ============================================== 出典:TrendFOCUS社
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