米IBMが，ミッドレンジ向けストレージ製品系列「IBM TotalStorage DS4800」を米国時間5月11日に発表した。“four gigabit per second（毎秒4Gビット）”と呼ぶ技術を採用し，「米EMCおよび米Hewlett-Packard（HP）の同価格帯の製品に比べ最大2倍の性能を出す」（IBM社）。
IBM社が処理性能を計測したところ，4万2000SPC-1 IOPS以上の値を記録したという。「価格はEMC CX700やHP EVA5000と同程度だが，最大性能は2倍以上ある。現在のところ，市場で最も高速なミッドレンジ・ディスク・システムだ」（IBM社）
最大記憶容量は67Tバイト。GUIで設定可能なフェイルオーバ・ソフトウエアと可用性／保全性機能を提供する。AIXとIBM DB2 Universal Databaseを組み合わせた環境でデータベースのバックアップを行う機能にも対応している。
そのほか，障害発生時に警告を通知する“call home（家に電話）”機能，停電中も長時間運用が可能なバッテリ，診断用の予備Ethernetポートなどを備える。
対応OSは，AIX，HP-UX，Solaris，Windowsと，米Intel製プロセサおよびPOWERプロセサ用の各種Linux。IBM社のHACMP，米Microsoftと米NovellのClustering Steeleye Lifekeeper，米VERITAS SoftwareのVERITAS Cluster Server（VCS）といったクラスタリング・ソフトウエアの利用も可能。
IBM TotalStorage DS4800は，「82A」と「84A」という2つのモデルを用意する。出荷開始は6月17日の予定。5万4000ドルから。
またIBM社は同日，ストレージ・ソフトウエアの新版「TotalStorage SAN Volume Controller（SVC）2.1.1」を発表した。5月13日より利用可能とする。価格は4万4500ドルから。
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