ハンドヘルド機器や携帯用家電機器向けのストレージ・インタフェース規格を策定する団体CE-ATAは,インタフェース仕様「CE-ATA 1.0」を公開した。CE-ATA設立企業の1社である米Intelが米国時間3月3日に明らかにしたもの。同仕様に対応した製品は,2005年末までに利用可能になると見込む。

 CE-ATAは,Intel社,日立製作所の米国法人Hitachi Global Storage Technologies(Hitachi GST),米Marvell Semiconductor,米Seagate Technology,東芝の米国法人Toshiba America Information Systemsの5社が,2004年9月に設立した団体。活動の中心となるCE-ATA Promoter Groupには,設立企業5社のほか,フィンランドのNokiaも参加している。CE-ATA Working Groupの参加企業数は45社以上という。

 CE-ATA仕様についてIntel社は,「(現在の)ハード・ディスク装置(HDD)用インタフェースはハンドヘルド機器や家電分野への配慮が欠けているので,それを埋める」と説明する。「小型機器に組み込み可能で,少ピン数,低電圧,省電力,低コストな小さなフォーム・ファクタのHDD向けの標準インタフェースである」(Intel社)

 仕様公開に合わせ,CE-ATAメンバー企業はカリフォルニア州サンフランシスコで開催中の開発者向け会議Intel Developer Forum(IDF)Spring 2005で,2件のデモンストレーションを行った。それぞれの概要は以下の通り。

・Intel社,Marvell社:
 1.8インチ型HDDを搭載したPDAタイプのメディア・プレーヤでビデオを再生した。HDD,HDD周辺回路およびファームウエアはMarvell社が,「PXA270」プロセサ・ベースのホスト・システムはIntel社が開発した

・Hitachi GST社,Marvell社:
 Hitachi GST社の1.8インチ型HDDと,Marvell社のチップセットおよびファームウエアを組み合わせ,PDAプラットフォーム上でビデオを再生した

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