米Texas Instruments(TI)は米国時間1月25日,2004年第4四半期の決算を発表した。売上高は31億5300万ドルで前年同期と比べて14%の増収。ただし前期比では,季節的な要因により3%減少した。純利益は4億9000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は28セント)で,前年同期の5億1200万ドル(同29セント)から減益となった。
Semiconductor部門の売上高は前年同期比14%増。無線市場向け製品やプロジェクタ/高精細TV向けDLP(Digital Light Processing)が好調だった。
当期の粗利益率は42.3%。営業利益は4億8400万ドルで,前年同期比10%増,前期に比べて26%減少。受注高は29億4400万ドルで,前年同期比4%減,前期比で2%減少した。
同社はさらに2004年通期の決算を発表した。売上高は125億8000万ドルで,前年の98億万3400ドルから28%増加した。純利益は18億6100万ドル(希薄化後の1株当たり利益は1ドルは1ドル5セント)で,前年の11億9800万ドル(同68セント)から増益となった。Semiconductor部門の売上高は前年比31%成長した。
TI社会長兼CEOのRich Templeton氏は「2004年は,後半で在庫調整によるつまづきはあったものの,素晴らしい成長を遂げており,収益性も改善した」と語る。「無線,DLP,高性能アナログの各製品が大幅に伸びたが,とりわけ無線製品の売上高は10億ドル以上増え,過去最高の38億ドルとなった。そのうち約5億ドルは新興市場の第3世代(3G)携帯電話向けで,2005年はさらなる成長が見込める」(同氏)
TI社は2005年第1四半期の業績に関して,「売上高は29億~31億4000万ドル,1株当たり利益は22~26セントの範囲内」と予測している。また,各部門の売上高については,Semiconductor部門が25億5000万~27億5000万ドル,Sensors & Controls部門が2億8000万~3億ドル,E&PS部門が7000万~9000万ドルとみている。
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