米AMDは,2004年第2四半期の決算を米国時間7月14日に発表した。売上高は12億6200万ドルで,前年同期の6億4500万ドルに比べ96%増,前期の12億3600万ドルから2%増加した。純利益は3200万ドル(1株当たり利益0.09ドル)で,前年同期の純損失1億4000万ドル(1株当たり損失0.40ドル)からは大きく改善しているが,前期の純利益4500万ドル(1株当たり利益0.12ドル)からは29%縮小している。

 営業利益は7200万ドルで,前年同期は営業損失1億2300万ドル,前期は営業利益6100万ドル。粗利率は38%で前期と同じだった。

 同期の状況についてAMD社CFOのRobert J. Rivet氏は,「前年同期比96%増の売り上げ増加とこれによってもたらされた堅実な収益性を喜ばしく思う」と述べる。「『Spansion Flash』フラッシュ・メモリーが記録的な売上高を達成し,営業利益を1400万ドルから3倍を超える4500万ドルまで伸ばすことができた。『AMD Opteron』と『Mobile AMD Athlon 64』プロセサの売り上げもマイクロプロセサ事業において2桁台の営業利益率の達成に貢献している」(同氏)という。

 メモリー事業の売上高は,過去最高の6億7300万ドル。前年同期の2億1100万ドルに対し220%の大幅増,前期の6億2800万ドルに比べ7%増となった。なお同社は,富士通と共同設立したフラッシュ・メモリー専業メーカー米FASLを2003年第3四半期から連結決算対象としている。営業利益は,110ナノメータ(nm)技術への移行と事業統合にけん引されて1400万ドルから4500万ドルに増加した。

 フラッシュ・メモリーの売上高は,すべての主要地域と組み込み部門とワイヤレス部門の両方で成長した。フローティング・ゲートとフラッシュ・メモリーを高密度化する第2世代「MirrorBit」技術向けの110ナノメータ技術への移行は予定通りに進んでいるという。

 第3四半期の業績予測として,同社の主要事業部門の両方で売り上げが伸び,全体の売上高が小幅だが増加するとみている。

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