米Comcastは米国時間10月27日,2004年第3四半期における未監査の決算報告を発表した。連結売上高は50億9800万ドルで,前年同期の45億4600万ドルと比べて12.1%増加した。連結純利益は2億2000万ドル(1株当たり利益は10セント)で,前年同期の31億7600万ドル(同1ドル41セント)から大幅な減益となった。2003年9月に実施したQVC社所有権(57%)売却による利益などを除いた場合,前年同期は1億5300万ドルの純損失(1株あたり損失は7セント)となる。

 当期の連結営業キャッシュ・フローは前年同期比14%増の18億6000万ドル。連結営業利益は同39%増の6億8600万ドルだった。

 当期の売上高を部門別でみると,ケーブル部門は48億4400万ドルで,前年同期と比べて10.6%増加した。同部門では,ビデオ事業の売上高が前年同期比6.6%増,高速インターネット事業が同37.9%増となった。コンテンツ部門は2億700万ドルで前年同期と比べて30.6%の増収。

 Comcast社会長兼CEOのBrian L. Roberts氏は「ビデオと高速インターネットの新たなサービス追加で,過去最高レベルの加入者を獲得した」と語る。「当期における高速インターネット・サービスの新規加入者は54万9000人以上にのぼった。デジタル・ケーブルにおいても,オンデマンド/ハイビジョン(HDTV)/デジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)向けのビデオ・サービスを拡充した結果,新規加入者が34万1000人となった」(同氏)

◎関連記事
米Comcastと米ABC News,米Disney,ブロードバンド・コンテンツ配信で提携
米Comcastがオンデマンドのゲーム・サービスを開始,月額14ドル95セント
米Comcast,米Disney買収提案を撤回
米Comcast,技術番組放送のTechTVを米Vulcanから買収
米AT&Tの2004年Q2決算は減収減益,新規の居住者向けサービスから撤退
米AT&T,2004年Q1の決算報告,売上高は前年同期比11.1%減の80億ドル
長距離通信大手の米MCIと地域通信大手の米Qwest,地域電話ネットワーク・サービスに関して提携
「VoIPは今後大幅に普及,通信業界リーダーの約2/3が楽観視」,米調査

[発表資料へ]