米Salesforce.comが,ASP方式のオンデマンド顧客サービス「Supportforce.com」を米国時間9月29日に発表した。コール・センター,コンタクト・センター,ヘルプ・デスクなどの各種顧客サービスを一元的に管理できる。サービスの立ち上げには,米Avaya,米Cisco Systems,フランスAlcatelとその子会社の米Genesys Telecommunications Laboratories,米Aspect Communicationsが協力した。既に利用可能となっている。

 Supportforce.comはASP方式のサービスであるため,「ソフトウエアを導入する必要がなく,複雑なクライアント・サーバー・システムに比べ導入時のリスクとコストを軽減できる」(Salesforce.com社)。

 マルチ・チャネルのWebサービス・インタフェースを備え,顧客とさまざまなやり取りが行える。顧客サポート,ヘルプ・デスク,ナレッジ管理,Webでのセルフ・サービス,性能分析などの機能により,容易に顧客情報の管理や共有が可能。ユーザー・インタフェースやワークフロー,データ・モデルは完全にカスタム化可能で,必要に応じて専用の顧客サービス・アプリケーションも作成できる。

 「sforce Telephony API(STAPI)」ツールキットを使うと,同サービス立ち上げに参加したAvaya社,Cisco社,Alcatel社,Genesys社,Aspect社の電話プラットフォームとの統合が可能となる。同ツールキットは,Salesforce.com社のWebサイトからダウンロードできる。

 対応言語は,CRMサービス「salesforce.com」と同じく,ブラジル・ポルトガル語,中国語(簡体字,繁体字),英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,日本語,韓国語,スペイン語,スウェーデン語の計11カ国語。

 Supportforce.comを含むsalesforce.comスイートの1ユーザー当たりの月額料金は,「Professional Edition」が65ドル,「Enterprise Edition」が125ドル。

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