米Infonetics Researchは,北米の企業向けルーター市場に関する調査結果を米国時間8月17日に発表した。それによると,米Cisco Systemsが価格,セキュリティ,技術,管理機能,製品ロードマップ,サービスおよびサポートなどの面で,競合他社を上回る評価を得ていることが明らかとなった。
調査は,ヘルスケア,政府,教育,小売り,金融,製造分野の184社(団体)のネットワーク管理者を対象に,企業向けルーターのベンダーや製品についての認識,選択基準,およびベンダーの切り替え理由などをインタビューしたもの。調査結果では,垂直市場および組織規模ごとに分類し,Cisco Systems社のほか,米3Comと中国Huawei Technologiesの合弁会社3Com/Huawei,米ADTRAN,米Enterasys Networks,Nortel Networks社の5社を採点している。
回答者の大半は,最新ルーター技術への投資について「既存技術との統合や,資本費用がネック」としている。最新技術や製品を利用することに対する懸念は,ネットワーク・インフラが収益に直結する金融分野が最も高く,教育分野が最も低い。
そのほかの主な調査結果は以下のとおり。
・ベンダーを切り替える,あるいは契約を更新する際の第1の判断基準は「コスト」
・最新ルーター技術への投資理由は,「セキュリティの増強」「ダウンタイムの削減」
・ルーターの寿命については,回答者のほとんどが「2~6年」と考えている。そのうち「2~4年」という回答者と「4~6年」という回答者がほぼ同数
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