米Cisco Systemsは,米Procket Networksが所有する知的財産と特定の資産を買収することで最終的な合意に達した。Cisco社が米国時間6月17日に明らかにした。Procket Networks社エンジニアリング・チームの大部分は,Cisco社に社員として迎えられる。買収金額は8900万ドル。買収は現金で行なわれる。取引は,Cisco社の2005会計年度第1四半期に完了する予定。

 Procket社は,ハイエンド市場をターゲットにインターネット・トラフィックを制御するルーターを手がける。自らをCisco社や米Juniper Networksの競合会社と位置付けていた。1999年に米国で通信機器関連の新興企業として設立されたが,実際に契約を締結した顧客はわずかで,最も著名な取引先は日本のNTTだった。2004年の6月に自社を売りに出していた。

 Cisco社は,企業とサービス・プロバイダ向け高性能ルーターの開発に重点的に投資を行なってきた。Procketとの契約によって「豊かな知的財産とチップおよびソフトウェアに関して実績のある設計者がCisco社に加わることになる」とコメントしている。同社は先ごろ大規模な通信キャリア向けに新しいハイエンド・ルータを発売している。

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