ネットワーク・セキュリティ技術を手掛ける米CyberGuardは,米Secure Computingに対して買収提案を行ったことを,米国時間7月12日に明らかにした。Secure Computing社の株式1株に対してCyberGuard社の株式1株を提供する,株式交換を申し出ている。7月9日の終値をもとに換算した場合,買収総額は2億7750万ドルになる見通し。

 Secure Computing社は,高性能のファイアウオール・アプライアンスや,認証およびWebフィルタリング製品を手掛ける企業。CyberGuard社は,「買収により約1400万ドルのコスト削減が実現し,両社の株主は1株当たり20セント利益を得ることになる」と説明する。

 「両社はいずれも,業界で最高レベルの情報セキュリティを提供しており,2社の製品ラインを統合すれば,世界で最も安全なセキュリティ・スイートの提供が可能になる。Secure Computing社の買収は,当社がトップ・レベルの情報セキュリティ企業として地位を確率するうえで,合理的な一歩と言える」(CyberGuard社会長兼CEOのPat Clawson氏)

 CyberGuard社は2003年に,Global 1000企業や政府機関を対象に,広帯域ベースの情報セキュリティ・ソリューションを提供する経営戦略を明らかにした。同社は技術開発を続ける一方で,セキュリティ関連会社の買収を精力的に行ってきた。同社がこれまで買収した企業には,セキュリティ・プロセサとVPN関連製品を手掛ける米NetOctave(2003年1月),組み込み型Linux向けセキュリティ製品やエッジ向けファイアウオール/VPNセキュリティ製品を取り扱う豪SnapGear(2003年11月),コンテンツ・セキュリティ・プロバイダの独Webwasher(2004年4月)がある。

◎関連記事
「CyberGuardはファイアウオール・ベンダーではない」――同社副社長
ドイツ製フィルタリング・ソフトが日本上陸
新OS搭載で速度3倍,ノキアがファイアウォール専用機を出荷 
チェック・ポイント,Webサーバーへの攻撃防御とSSL VPNを統合したアプライアンスを投入 
米Symantec,企業向けファイアウオールの新版「Enterprise Firewall 8.0」を発表
ブロードバンド向けセキュリティ市場,2004年は8億2900万ドル規模で2000年の11倍に
「ITセキュリティ市場は2006年には450億ドル規模に」――米IDCの調査
「2005年のファイアウォール/VPN機器市場は現在の4倍で40億ドル規模に」と米IDC

[発表資料へ]