米IDCが米国時間6月27日に,ファイアウォール/VPN(Virtual Private Networks:仮想私設網)向けセキュリティ機器市場に関する調査結果を発表した。2000年における売上高は,前年比153%増の9億4300万ドルに達した。2001年に10億ドルを突破し,2005年には40億ドル規模に拡大するとみる。

 ファイアウオール/VPNセキュリティ用機器とは,ファイアウオールの役割を果たすために,ハードウエアやソフトウエア,ネットワーク技術を組み合わせたもの。VPNの機能も備える。

 ファイアウォール/VPNセキュリティ機器の最大市場は米国で,2000年は全世界の54%を占めた。しかし2005年までの米国市場の成長率は他の地域と比べて低く,2005年のシェアは45%まで縮小する見通しだ。一方で西欧市場の占める割合は,同期間中に26%から31%へと拡大する。

 ファイアウォール/VPNセキュリティ機器の価格帯は,300ドルから5万ドル以上までと幅がある。メーカーには,米NetScreen,米Cisco Systems,米WatchGuard,米SonicWALLなどがある。価格に開きがあるため,売上高で首位に立つ企業と,出荷台数で首位に立つ企業は必ずしも一致しない。売上高でみると,Cisco社がシェア45%で1位である。出荷台数の1位はSonicWALL社で,シェアは24%。

 またフィンランドのNokiaは売上高を430%以上も伸ばした。NetScreen社も400%以上の成長を遂げた。SonicWALL社とWatchGuard社の売り上げは約200%増だった。

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