米Microsoftのインターネット事業MSNは米国時間6月30日,検索サービス「MSN Search」のアップグレードについて明らかにした。「これまでで最も大幅な改善を図り,検索速度を向上し,ホームページの外観などを変更した」(Microsoft社)という。

 同社は1億ドルを投じて検索サービスの強化に取り組んでおり,「幅広い情報から人々の質問にずばり回答する検索の実現を目指す。今回のアップグレードはその第一歩だ」(Microsoft社)

 新たなMSN Searchのホームページはロード時間が短縮され,「主要検索エンジンの中で最も軽く,即座に検索結果を提供する」(Microsoft社)。「MSN Hotmail」や「MSN Messenger」などの各種MSNサービスにワンクリックでアクセスできるほか,気象予報,ニュース,スポーツ情報,エンターテインメント,株価情報などを簡単に確認することが可能。

 検索結果表示ページでは,アルゴリズム検索結果とスポンサー付き検索結果を区別して掲載する。スポンサー付き検索結果は,表示件数を減らすが,「Sponsored Sites」のヘッダが付いた枠内に表示して,ユーザーが認識しやすくする。「こうした改善により,ユーザーの利用が大幅に増えている。ベータ版では,使用時間(分)が42%伸び,ユーザー1人当たりのクエリー数は36%増加した」(Microsoft社)

 また,ホームページのキーワード入力欄の横にあるドロップダウン・メニューから,5万件以上のニュース記事,「Encarta Reference Library 2004」のコンテンツ,「MSN Money」の株価情報,「MSN Entertainment」の映画情報などの各種情報ソースに直接移動できる。4000以上の情報源からニュースを収集する「Newsbot」技術などを用いて,ニュース検索の質を向上する。

 また同社は現在,次世代検索エンジンを開発中だが,この技術プレビュー版を28市場で同日公開した。11カ国語に対応する。正式リリースは2005年を予定している。

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