米Mosaic Mediaは,米Googleがインターネット・メール・サービス「Gmail」で提供を予定している文脈型広告について,広告主の反応を調査した結果を米国時間5月10日,発表した。それによると,Google社の有料広告サービス「Google AdWords」を利用している広告主の57.1%は,Gmailの文脈型広告での掲載を望んでいる。Gmailの文脈型広告に反対する広告主は19%だけだった。

 Gmailは4月1日にベータ・テストを開始しており,今夏に実働を開始する予定。ユーザー1人当たりの保存容量は,「50万ページの電子メールに相当する80億ビット(1Gバイト)」(Google社)。同サービスの文脈型広告は,電子メールの内容と関連した広告を電子メールの中に表示するというものだが,こうした仕組みによってプライバシが侵されるのではないかという懸念が広がっている(関連記事)。

 Mosaic Media社のRobert Spiege氏は,「個人の電子メールに広告を掲載するというアイデアに賛同する広告主が,これほど大きな割合を占めるとは意外だった」と述べた。

 ただし広告主は,検索広告より高い代価を電子メール・サービスの文脈型広告にかけるつもりはない。検索広告と同程度のCPC(1クリックあたりの広告コスト)を支払っても良いという広告主は30%のみで,支払いたくないと答えた広告主は50%だった。ちなみに,「CPCが安ければ,Gmailの文脈型広告を試してみたい」とする広告主は69%にのぼった。ある回答者は,「Gmailの広告料は(検索広告より)安くするべきだ。なぜなら,ユーザーが要求した情報をベースにする検索広告とは異なるからだ」と説明した。

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