米Agilent Technologiesと米Freescale Semiconductor(関連記事)は,USB無線光学マウス用の参照設計キット「ADNK-2133 Optical Mouse Reference Design Kit」を開発した。Agilent社が米国時間5月31日に明らかにしたもの。同キットは,Agilent社の光学マウス・センサー「ADNS-2030」と,Freescale社のUSB対応無線マイクロコントローラ「MC68HC908JB12」「MC68HC908QY4」で構成する。

 「USB無線光学マウスに必要な部品と回路図,見取り図,ファームウエアを1つのキットとして提供することで,OEM企業の開発期間短縮につながる」(Freescale社副社長兼8/16ビット製品部門担当ジェネラル・マネージャのDaniel Hoste氏)

 Agilent社の光学マウス・センサーADNS-2030は,フレーム・レートが毎秒500フレーム~2300フレーム,解像度が400cpiまたは800cpi。最大で毎秒14インチ(約356mm)の動きに対応可能。マウスが移動していないときには,自動的に省電力モードになる。電源電圧は3.3V(最大3.6V)。レンズ「HDNS-2100」,クリップ「HDNS-2200」,LED「HLMP-ED80-XX000」と組み合わせて利用する。

 Freescale社のMC68HC908JB12は,クロック周波数27MHzのクロック・ジェネレータを2つ備えるマイクロコントローラ。無線通信可能な距離は最大2m。12Kバイトのフラッシュ・メモリーを内蔵し,13個の汎用I/Oポート,3.3Vのレギュレータを備える。一方MC68HC908QY4はフラッシュ・メモリーの容量が4Kバイトで,16ピンのパッケージを採用した低消費電力版という。

 USB Wireless Optical Mouse Reference Design Kitは,標準的な3ボタン・マウスに対応しているほか,5ボタンまで拡張可能なI/Oを持つ。対応OSは,Microsoft Windows 98/2000/XP。

 同キットには,サンプルとして無線光学マウスと受信機が付属する。価格は199ドル。Agilent社が販売する。

◎関連記事
「2004年に出荷するパソコンのほぼ100%が高速USBに対応」,米調査
【IDF Spring 2004】「Wireless USB」はUWB技術で,搭載製品は2005年の初めに――IntelのGelsinger CTO
マイクロソフト,マウス・ドライバの新版「IntelliPoint Software 5.0」を公開
マイクロソフト,左右スクロールが可能なワイヤレス・マウス新製品
米Microsoft,水平スクロール対応のマウスと新しいキーボードを発表
米Microsoft,Bluetooth対応無線キーボード,マウス,トランシーバを発表
最新ハードウェア技術大系---入力機器
マウスと共に生まれたWWWの起源――第2次世界大戦中までさかのぼる

[発表資料へ]