米Dellと米EMCが，中小企業向けのエントリ・レベルSANシステム「Dell/EMC AX100」を英国時間5月26日に発表した。記憶容量は最大3Tバイトあり，「既存のエントリ・レベルSAN製品の半額で購入できる」（両社）という。
Dell/EMC AX100について，両社は「低価格で使いやすく，これまで大規模なシステムにしかなかった機能を持つ，中小企業や部門向けSAN」と説明する。SANを利用しない直接接続タイプをベースに，SAN機能を追加する構成を採用。2Uサイズのラックに格納できる。12個のSATAハード・ディスク装置を装着可能で，記憶容量は480Gバイトから3Tバイトの範囲で選べる。
ウィザード形式の設定ツールを使うことで，簡単に導入できるという。「サーバーに接続してしまえば，たった4段階の作業でAX100の設定が完了する」（両社）。さらに，管理作業，フェイルオーバーの自動化，バックアップなどに必要なソフトウエアも付属する。
Dell/EMC AX100は7月7日より利用可能とする。価格は，直接接続タイプが4999ドルから，SAN対応タイプが9999ドルから。製造は，テキサス州オースチン，アイルランドのリマリック，マレーシアのペナンにあるDell社の工場で行う。
米メディアの報道（CNET News.com）によると，EMC社もAX100に「EMC Clariion AX100」という名称を付け約6000ドルで販売するという。
また両社は同日，Dell社がEMC社のバックアップ／複製ソフトウエアを「LEGATO NetWorker Dell Edition」「LEGATO RepliStor Dell Edition」として販売することも明らかにした。
LEGATO NetWorker Dell Editionを使用すると，組織全体にかかわるデータ保護作業を省力化／集中管理／自動化でき，総所有コスト（TCO）削減に貢献するという。全世界で直ちに利用可能とする。LEGATO RepliStor Dell Editionは，遠隔地からLAN／WAN経由でMicrosoft Windows上のデータをリアルタイムに同期したり複製したりできる。2004年夏に利用可能とする予定。
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