米Panasasと米Rackable Systemsが米国時間5月18日に,「Linuxクラスタ・システムの導入が急速に進んでいる」とする調査結果を発表した。それによると,調査対象者の69%が現在クラスタ・システムを運用しており,そのうち66%はLinuxを採用しているという。Linuxクラスタ利用者の63%は,「システムの処理能力がクラスタ化前より向上した」と答えた。

 クラスタ・システムを使っていないユーザーでも65%が「6カ月以内にクラスタ化する計画」を立てており,そのうち79%がLinuxを第1候補とした。「回答者の大部分は,近い将来クラスタ・システムを構築する大きな理由として,最高の価格性能比が得られることを挙げている」(両社)

 調査では,クラスタ・システムの処理性能を最適化するためのサービスや技術を求める声が多いこともわかった。近い将来のクラスタ化を計画していないユーザーの67%が,「クラスタ化を避けている主な理由は支援技術の不足」と述べた。

 最適化にあたっては,ストレージとネットワークが問題を難しくしているという。クラスタ・システムを使用中または計画中のユーザーは,関連技術を選択する際に以下の項目を最も重要視している。

・ストレージ技術:処理性能

・サーバー技術:コンポーネント・ベースのアーキテクチャ

・ネットワーク技術:広い帯域幅とポート当たりの価格

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