米Cisco Systemsは,同社のIP電話製品の出荷数が300万台のマイルストーンを達成したことを米国時間5月12日に発表した。300万台目の出荷先となったのは,米Adobe Systems。Adobe社は,世界のオフィスでIP電話システム「Cisco IP Communications」を採用しており,3800台を超えるCisco製のIP電話機を利用している。

 Adobe社は,Cisco社の音声,ビデオ,データの統合システムを2003年秋から導入している。同システムは,同社のカリフォルニア,ワシントン・オフィスをはじめ,国外ではカナダ,アイルランド,英国,イタリア,インドのオフィスで採用されている。同社は,近い将来に企業全体で同システムの導入を予定しているという。

 同社のIP電話機は,企業の販売報告書,購入データ,企業カレンダ,トラベル・サービスといった事業に関連するコンテンツとリンクさせることができる。また,在庫管理,ポイント&クリック式ダイヤル,Webコンテンツ配信のツールとしても利用できる。

 Cisco社は,2002年8月に100万台目のIP電話の出荷を発表している。同社がIP電話の提供を開始してから3年半かかった。その1年後の2003年7月に200万台到達を発表している。それから8カ月後の2004年4月に,300万台目の出荷を達成した。単純計算で,1日に6000台の従来型の電話機がIP電話に置き替えられたことになる。現在,同社のIP通信システムは,世界で1万4000社を超える企業で採用されている。

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