米Lucent Technologiesと米Cisco Systemsはフランスで現地時間2月25日に,両社の共同開発によるモバイル・サービス・プロバイダ向けVoIP製品について明らかにした。昨年合意に達した提携のもとで開発を進めていたもの。現在,顧客のネットワークで試験実装を行っている段階だという。

 両社が共同開発した製品は,Lucent社のソフト・スイッチ「Lucent Softswitch(LSS)」とCisco社のゲートウエイ「Cisco MGX 8000 Series Media Gateways」を組み合わせる。Lucent社が最近発表した「Accelerate Voice over IP Solutions」の一製品という位置づけ。Accelerate製品は,従来の音声サービスとマルチメディア・サービスを集約した統合ネットワークに対応する。

 Lucent社のモバイル・ネットワーキングに関する知識とCisco社のIPネットワーキングに関するスキルを持ち寄り,モバイル事業者が第3世代(3G)ネットワーク向けに低コストで高速パケット音声サービスを提供できるようにする。「UMTS(Universal Mobile Telecommunications System),CDMA2000,CDMA450などの3Gネットワークにわたって,VoIP,高速データ,マルチメディア通信サービスの展開を図るモバイル事業者のニーズに応える」(Lucent社Mobility Solutions Group部門オファー・マネジメント担当バイス・プレジデントのJohn Marinho氏)

 Cisco社Carrier Core and Multiservice部門バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのKambiz Hooshmand氏は,「統合パケット・ネットワークにより,モバイル事業者は運用コストを大幅に削減し,サービスを効率化することができる」と述べた。

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