米Cisco Systemsは,IP PBXソフトウエアの新版「Cisco CallManager 4.0」と,同ソフトウエアに対応するビデオ電話用製品「Cisco Video Telephony(VT)Advantage 1.0」を米国時間2月18日に発表した。

 VT AdvantageとCallManager 4.0を使うと,「パソコンに当社のIP電話機とUSBカメラを組み合わせて,安価に1対1ビデオ電話を実現できる」(同社)。VT Advantageは,ノルウェーTANDBERG Televisionのビデオ会議システムなどと統合することも可能。

 CallManagerの新版は,Cisco社のセキュリティ戦略の中核コンポーネントである「Cisco Security Agent(CSA)」により,安全性を高めたという。CSAでは,ホスト侵入防止,同社製IP電話機向け認証,分散ファイアウオール,悪質なコードからの保護,OS保全,監査ログといった機能を単一パッケージ化して提供し,IP電話機,サーバー,コンピューティング・システムのセキュリティを確保する。

 CallManager 4.0はQ.SIG対応なので,既存PBX設備との接続が可能。IP電話用プロトコルにはSIPを採用し,H.323対応製品との相互接続も行える。

 CallManager 4.0の価格は,同社の「Media Convergence Server」とセットで5995ドルから。いずれも既に出荷を開始している。VT Advantage 1.0は1ユーザー当たり190ドルでUSBカメラが付属する。出荷開始は2004年4月の予定。

 また同社は,新型のリッチ・メディア会議サーバー「MeetingPlace 8106」について同日明らかにした。対応ソフトウエアとユーザー・ライセンスを含む価格は6万9995ドルから。2004年2月終わりごろから出荷を始める。

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