米Adobe，デジタル・ビデオ制作用スイートの新版「Video Collection 2.5」を発表

2004.04.20

　米Adobe Systemsが，デジタル・ビデオ制作向けスイート製品の新版「Adobe Video Collection 2.5」を米国時間4月19日に発表した。デジタル・ビデオ編集用の「Premiere Pro 1.5」，映像加工用の「Adobe After Effects 6.5」，オーディオ編集用の「Adobe Audition 1.5」，DVDオーサリング用の「Adobe Encore DVD 1.5」というソフトウエアで構成する。Adobe社は「各ソフトウエアの結びつきを強化し，共通インタフェースを設けたことで，ビデオのポスト・プロダクション環境での作業が一層簡単かつ生産的になる」としている。

　Video Collection 2.5は，Premiere Pro 1.5で高精細（HD）映像に対応するなど，200種類以上の新機能を導入したという。たとえば，Premiere Pro 1.5，After Effects 6.5，Encore DVD 1.5では，画像レタッチ・ソフトウエア「Adobe Photoshop CS」の機能であるネスト化したレイヤーや正方形以外の画素を扱うことができる。

　Premiere ProとAfter Effectsの連携が強化され，両ソフトウエアのあいだでデータのコピーやペーストが可能になった。After EffectsとPremiere Proのエフェクト共有機能，PhotoshopのメニューをAfter Effectsに送るVideo CollectionとEncore DVDの機能，After Effects 6.5およびPremiere Pro 1.5で作ったAVI／MPEG-2ファイル用タイムライン・マーカーのEncore DVDへの取り込み機能もある。

　Video Collection 2.5は，「Standard」版と「Professional」版の2種類用意する。Standard版はPremiere Pro 1.5，After Effects 6.5 Standard，Audition 1.5，Encore DVD 1.5を含む。Professional版には，After Effects 6.5 Standardの代わりに同Professionalを入れ，Photoshop CSを同梱する。

　Windows XP用Video Collection 2.5は2004年第2四半期に利用可能とする。予想小売価格は，Standard版が999ドル，Professional版が1499ドル。旧版のStandard版またはProfessional版のユーザーは，それぞれ249ドルでバージョンアップ可能。Standard版からProfessional版へのアップグレードは799ドルで行える。Video Collectionを構成する各ソフトウエアからのバージョンアップ価格は799ドル。

　また同社は同日，それぞれのソフトウエアについても概要やリリース予定，価格などを明らかにした。