米Cisco Systemsが,企業向けの映像製作/配信システム「Cisco Business Video Solution」を米国時間3月23日に発表した。Cisco社のストリーミング/ビデオ・オンデマンド(VoD)向けIP通信プラットフォーム「Cisco Media Network」をベースとするソリューションで,音声,ビデオ,データによる通信をIPインフラ上に集約できる。

 同ソリューションを利用すると,WWWベースのビデオ・システムの構築/管理/展開が容易に行えるという。「効率的でメリットの多いコミュニケーション手段をすぐ利用できるようになるので,組織の動きが敏捷になる」(同社)

 Cisco Business Video Solutionに含まれる主な構成要素は以下の通り。

・コンテンツのオーサリング/管理:
 Cisco AVVIDパートナの提供する「MediaPlatform 3.0」と,ライブ/VoDコンテンツの製作/管理/配信を行う「Interactive Video Technologies(IVT)」をベースとするプラットフォーム。WWWベースのインタフェースを備え,ビデオ/音声のキャプチャ,PowerPointのスライドやその他グラフィックスとの同期,HTML編集,ページのレイアウト処理,資産管理,プロジェクト運営などが行える。

・スタジオ:
 ビデオ/音声のキャプチャを行うのに必要な情報をまとめたガイド。

・WWWポータル:
 ライブ・イベントやVoDコンテンツの表示/製作/生産などに関するツールや情報を掲載。同ポータルのソース・コードとインタフェースが提供されるので,ユーザーは自分のWWW環境に同ポータルを組み込める。

・ネットワーク配信:
 コンテンツ配信に使う同社のネットワーク製品。

 Cisco Business Video Solutionは直ちに利用可能とする。価格は,リモート・サイトの数やネットワークの構成によって異なる。

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