「ドイツのソフトウエア・ディストリビュータMarkementを通じたオフィス・スイート『StarOffice』の販売本数が100万本を突破した」。米Sun Microsystemsがドイツのハノーバで開催中のCeBIT 2004で,現地時間3月18日に発表した。「これは,米Microsoftの『Office』の代わりになる手頃で多機能なオフィス・スイートを,ユーザーが求めていることを示すもの」(Sun社)としている。

 Markement社は,ソフトウエア・バンドル製品「PCSuite」にStarOfficeを組み込んで,ドイツのパソコン・メーカーや大手小売店に提供している。StarOfficeは,Sun社の企業向けデスクトップ・パソコン用Javaシステム「Java Desktop System」の主要コンポーネントの一つで,Microsoft社製Officeとの互換性やPDF/Flash形式ファイルの書き出し機能などを備える。Sun社によれば,これまで全世界で4000万本以上が販売されている。OpenOffice.orgが無償のオープン・ソース版を提供しており,「オープン・ソース版のダウンロードは数百万件にのぼる」(Sun社)という。

 Sun社は,インドの保険会社United India Insuranceやインドのハリヤナ州政府にStarOfficeを供給する大口契約をはじめ,日本ではソースネクストとStarOfficeの日本語版「StarSuite 7」について数百万ドル規模の販売契約を結んでいる。
 
 「世界中の企業が,コストの削減と,セキュリティおよび信頼性の向上を図る中核製品として,Java Desktop SystemとStarOfficeに引き続き注目している」(Sun社ソフトウエア部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントのJonathan Schwartz氏)

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