カナダのCorelが現地時間3月1日に,オフィス・スイートの新版「WordPerfect Office 12」を発表した。2004年4月下旬に英語版の販売を開始する。

 WordPerfect Office 12は,ワープロ・ソフト「WordPerfect」,表計算ソフト「Quattro Pro」,プレゼンテーション・ツール「Presentations」から成る。アドレス帳や,テンプレート管理機能「WordPerfect OfficeReady」なども備える。新版では,40種類の新たなテンプレートが加わった。

 新版は,中小企業および消費者のニーズを満たし,また,行政機関や法律関係のユーザーの要求に応えるよう設計したという。「制限の多いライセンスや高い価格のために最先端のオフィス・スイートを使えずにいた中小企業の希望をかなえる。WordPerfect Office 12は新規ユーザーにとって優れた価値があるだけでなく,既存ユーザーにとってもアップグレードする十分な理由を持つ」(Corel社Office Productivity部門ディレクタのRichard Carriere氏)

 WordPerfect Office 12の主な特徴は以下の通り。

・米Microsoftの「Office」製品(Word,Excel,PowerPoint)との互換性を強化。

・ユーザー・インタフェース調整機能「Workspace Manager」で,Microsoft社製Office,「Lotus 1-2-3」あるいは「WordPerfect 5.1 Classic」のいずれかと同じようにツールバーやメニュー項目を配置したり,キーボード・ショートカットを割り当てることができる。

・ボタンをクリックするだけで,作成したドキュメントをPDF,WWW用,XML,Word,Excel,PowerPointなどの形式に保存可能。

・カナダZIMの技術をベースにした「WordPerfect Wireless Office Suite」により,携帯電話でMicrosoft社製「Outlook」の電子メール,カレンダ,インスタント・メッセージング機能を利用できる。

 WordPerfect Office 12の価格(米ドル)は,製品版が299ドル99セント,アップグレード版が149ドル99セント,教育機関向けが99ドル99セント。フランス語,ドイツ語,スペイン語,ブラジル系ポルトガル語にも対応する予定。

◎関連記事
加Corel,北米で「WordPerfect Office 11」の販売を開始
米Microsoft,Office 2003用XMLスキーマ集をロイヤルティ・フリーで提供
米Microsoft,「Office System」の一般提供を開始
米Microsoft,米企業改革法への準拠を支援するOffice System用アドオンを発表
米Adobe,XML/ebXMLソフトを手がけるカナダ企業を買収
「文書管理でマイクロソフトと戦う」──米アドビCEO
OpenOffice.orgがオープンソース版オフィス・スイート「OpenOffice.org 1.1」の最終版を公開
米Sun,オフィス・スイート「StarOffice 7」のSolaris OS x86対応版をリリース

[発表資料へ]