携帯電話機ベンダーの大手数社は,無線機器向けのJavaアプリケーション認定プログラム「Java Verified」を現地時間2月23日に発表した。同プログラムは,携帯電話機向けJavaアプリケーションのテストと認定プロセスを統合したプログラム。同プログラムで認定を受ければ,複数ベンダーが開発した携帯電話機上における動作が保証される。

 同プログラムは,米Motorola,フィンランドのNokia,独Siemens,米Sony Ericssonと米Sun Microsystemsが開発した。プログラムの管理と運営は,Java技術を開発したSun Microsystems社が実施する。認定された製品には,「Java Powered」のロゴ使用が認められる。

 Java技術をベースとする携帯電話機の急速な普及にともない,世界の通信事業者,開発者,携帯電話機ベンダーは,Javaデータ・サービスの市場成長を支援するために統合されたテスティング基準の開発と定義を行なう必要性を認識していた。そのため,これらベンダーは2003年6月に同プログラム開発の構想を発表していた。

 同プログラムにより,複数のベンダーや無線通信事業者が作成するより多くのアプリケーションが利用できるようになる。無線通信事業者は,顧客への価値とブランド品質を高めるために,Javaアプリケーションを利用したゲーム,映画ガイド,ニュース・クリップといったコンテンツの提供が容易になる。

 また,同プログラムにより製品を複数チャネルでテストする必要性が低くなる。そのため,無線Java開発者とコンテンツ・プロバイダは,短期間でコスト効率よく製品を市場に投入できるようになる。

 「同認定プログラムは,Javaアプリケーション開発者にとって製品を市場に投入するまでの最終ステップになる。通信事業者とアプリケーション再販者にとっては,Javaアプリケーションの評価を行なう際に最初の必要条件となる」(Forum Nokia副社長のLee Epting氏)

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