米Yankee Groupは,西欧における無線データ市場に関する調査結果を米国時間2月17日,発表した。それによれば,同地域の無線データ収入と1人当たりのサービス収入(ARPU)は上昇している。また,加入者はショート・メッセージング・サービス(SMS)以外にもデータ・コンテンツ・サービスとアプリケーションを利用し始めていることが明らかになった。

 その他の主な調査結果と予測は次の通り。

・2003年に1210億ユーロだった無線サービスの収入は,2007年には1430億ユーロまで上昇する。全体の30%に該当するおよそ420億ユーロが無線データからの収益となる。

・2007年までにP2Pメッセージング以外の無線データ・サービスからの収入は,無線データ収入全体の40%まで拡大する。また,同地域の加入者のおよそ半数がデータ・コンテンツ・サービスを利用するようになる。

・データのARPUは,2003年の4.89ユーロ/月が2007年までに10ユーロ/月に増加する。

・2007年には,加入者の3人に1人がマルチメディア・サービス(MMS)を積極的に利用するようになる。電子メールとインスタント・メッセージングも利用されるが,P2PメッセージングとしてはSMSがもっとも利用される。

 同社Wireless/Mobile Europeの上級アナリストのFarid Yunus氏は「無線ネットワーク事業者は,実質的にまったく新しい産業を活性化して発展させなければならない難しい立場にある。同時に,無線データ・インフラに投資しながらも音声サービスの収益を維持しなければならない反対の圧力に直面している」と述べている。

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