米Sun Microsystemsは,米AMDの64ビット・プロセサOpteronを2個搭載するサーバー「Sun Fire V20z」,米IntelのXeonプロセサを2個搭載可能なブレード・サーバー「Sun Fire B200x」,ブレード・サーバー用プロビジョニング・ソフトウエア「N1 Grid Provisioning Server 3.1 Blades Edition」を米国時間2月10日に発表した。

 V20zは,Opteronベースの2ウエイ・サーバー。対応OSはSolaris x86と,米Red HatおよびドイツSUSE LINUXのLinux。32ビットと64ビットの両アプリケーションを実行できる。価格は2795ドルからで,米IBMのOpteronサーバーよりも低価格という。

 B200xはXeonプロセサを2個搭載する,3Uラックに格納可能なブレード・サーバー。「米Hewlett-Packard(HP)の同レベルのブレード・サーバーに比べ,最大34%価格が安い」(Sun社)

 N1 Grid Provisioning Server 3.1 Blades Editionは,ブレード・サーバー対応のグリッド管理ソフトウエア。サーバーなど物理的な機器を,仮想化したリソースの集まりとして管理できる。x86およびUltraSPARCアーキテクチャのブレード・サーバーが混在していて,OSもSolarisとLinuxの両方が動作している環境でも,1つのリソースとして運用可能という。「旧版に比べ性能が2倍に向上し,サーバーの導入は数分で済む。ブレード・サーバーの管理作業を省力化するとともに,稼働率を高められる」(同社)

 そのほかに同社は,動作周波数1.28GHzの「UltraSPARC IIIi」を搭載する「Sun Fire V240」の出荷開始と,キャリア向け2ウエイ・サーバー「Netra 240 AC」についても明らかにした。

 なおSun社はAMD社とともに,SolarisとJava技術プラットフォーム/開発ツールをOpteronに最適化する作業を進めている。さらに両社は,64ビット対応UNIX-Linux Application Binary Interface(ABI)の定義に向け,Linuxコミュニティに協力する方針という。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,当初V20zで採用するSolarisは32ビット版で,64ビット版は2004年後半に利用可能とする予定。

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