米Hewlett-Packard(HP)は,米Apple Computerと戦略的提携を締結し,Apple社の携帯型デジタル音楽プレーヤ「iPod」の自社ブランド製品を販売すると米国時間1月8日,発表した。

 HP社は,Apple社の有料音楽配信サービス「iTunes Music Store」についても,HP製のデスクトップ・パソコンやノート・パソコンに専用ソフトをプリ・インストールして利用できるようにする。HPユーザーが手軽にデジタル音楽コンテンツを楽しめるようにするという。

 「デジタル音楽の提供について,あらゆる選択肢を検討したが,Apple社の『iPod』と『iTunes』が現時点でベストと判断した。Apple社との提携により,HP社のデジタル・エンターテインメント・システム戦略の幅が広がることになる」(HP社会長兼CEOのCarly Fiorina氏)

 HP社の初期調査によると,HPユーザーの54%がパソコンへの音楽ダウンロードを行っているという。iPodはこれまで200万台が販売されており,iTunes Music Storeでは3000万曲以上のダウンロード販売が行われている。

 HPブランドのiPodは今夏から販売する予定で,価格は「ほかのデジタル音楽プレーヤとほぼ同程度」(HP社)という。iTunes用ソフトウエアも同時期に提供を開始する予定。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,今回の戦略的提携には,Apple社が先日発表したiPodの小型モデル「iPod mini」は含まれていないという。

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