米VeriSignは,マネージド・セキュリティ・サービス(MSS)を手がける米Guardentを買収する。両社が最終合意に達したことを,VeriSign社が米国時間12月17日に明らかにしたもの。買収金額は約1億4000万ドル。VeriSign社は現金と株式を提供してGuardent社の株式を取得する。手続きは2004年第1四半期に完了する見込み。
Guardent社は,4年前に設立されたマサチューセッツ州に拠点を置く未公開企業。世界の金融サービス企業トップ50社のうち,15社にサービスを提供するなど,多くの顧客を保有しているという。Entrepreneur Magazine誌のHot 100 Fastest Growing Businesses,Crossroads誌のA-List Award,フランスCap Gemini Ernst & Youngの2002 Entrepreneur of the Year,Computerworld誌のTop 100 Emerging Companies to Watchといった賞で1位を獲得したことがある。
約150人いるGuardent社の常勤従業員は,VeriSign社に移る。ロードアイランド州プロビデンスにあるGuardent社のSecurity Operations Center(SOC)は,VeriSign社のMSS運用センターとして継続させる。さらにVeriSign社は,Guardent社のセキュリティ・コンサルティング部門を自社のプロフェッショナル・サービス部門に組み入れる。
この買収について,VeriSign社CEOのStratton Sclavos氏は「両社の力を合わせることで,ネットワーク・セキュリティにおける当社の地位をさらに強化できる」と説明する。「Guardent社の幅広い顧客層や脆弱性管理技術,セキュリティのノウハウを取り込むことにより,当社の顧客にさまざまなサービスの提供が可能となる」(同氏)
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