米Roxioは米国時間12月12日に,2004会計年度第3四半期(2003年10~12月期)の業績見通しについて明らかにした。ソフトウエア収入の予測を約1450万ドルに引き上げる。

 同社は上方修正の理由として,「『Easy CD & DVD Creator 6 for Windows』や『Toast for the Mac』などの主要製品が好調で,デジタル・メディア・ソフトウエア事業が期待以上の業績をあげている」と説明した。

 同社会長兼CEOのChris Gorog氏は,「350億ドル規模の音楽業界は,オンラインへと移行しつつある。『Napster』サービスはオンライン音楽分野で早くも地位を確立しているが,市場はまだ揺籃期にある。Neilson Soundscan社の調査によると,先週のオンラインにおけるシングル楽曲の総売上高は約120万ドル程度だ」と述べた。

 オンライン音楽配信に対する消費者の需要が急増していることから,同社は2003年10~12月期におけるオンライン音楽事業の売上高を約350万ドルと見込む。「2003年10月末にスタートした『Napster 2.0』は,関連費用が大幅に減少し,安定したマーケティング活動の段階に入る予定だ。2004年初頭には,プリペイド・カードなどの成果が売上高に現れるだろう」(同氏)

 また同氏の予測によると,来期は「Creator 7」のリリースがあるため,大幅にソフトウエア収入が増加する見込みである。

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